コスプレ用 サモンナイト2 大剣 作成レポート

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 1.前置き 2008年12月1日
 
 
 某所から いんすぴれーしょんをピピッといただきましたので サモンナイト2の大剣と杖作ってみることにしました。
 マテ。 同じテンプレじゃないか。
 良いの。 インスピレーションはホントなんだから。 という訳で同時進行です。
 また干将莫耶ほったらかしで・・・
 
 
 
 2.資料検討 2008年12月5日
 
がしゅう  おやこんな所に"飯塚武史サモンナイト画集"が
   落ちてましたヨ?
 白々しい。 って言うかホントに落ちてても
   不思議じゃないから、嫌な住居だ。
 早速、表紙でも剣をかまえてるね。
   良いことじゃ。
 
色々画像1
 
 ・・・・
 ・・・
 なんで、全部の画像で形状違うの。
 知るか。
 あー、色々設定確認してみましたが、確証は無いけれど
   左上 キャラ設定、左下 アニメシーン、右上、中下 辺りは大剣。   中上、右下 の鍔付きはノーマルの剣みたいね。
   ま、今回は大剣ということで。
   以下仕様確認。
   ・刀身は金属なんだろうけど、材質は何だろう。 鉄系とも考えられるが、雰囲気重視で光沢無し白で行ってみるか。
    それだとおおよそ金属っぽくないけど、原作の雰囲気は出るかも。
   ・柄は木?それとも真鍮?  金属と仮定して淡い黄色かクリーム色で。
   ・鞘あったのか。(中下、左下) 今回は作るかどうか迷う。
   ・全長は比率からいって 刀身70cm+柄50cm=120cm ってところか。 まぁ最初だしね。
   ・位置的には「試作エクスカリバー」を前提に進めてみることに。
   こんなとこかな。
 
 
 
 
 3.接合部分加工 2008年12月7日
 
柄  まず最初は刀身と柄の接合機構から。
   柄に使用するのは直径24mm×長さ90cmの丸棒木材。
   長さ40cmまで、短手方向に中央1cm残して
   両端を削り落とします。(ちとわかり難い)
   加工ラインが書き込み難いのでテープ張っての加工です。
 
刀身型紙  刀身だけは型紙作ります。
   今回はウッドラックパネル10mm厚を2枚張り合わせます。
刀身加工  刀身側は、先ほどの柄の40cm部分を
   差し込むための溝を掘ります。
   短手方向に中央1cm残してますので、
   溝は深さ5mmまで。彫刻等で粗く掘った後、ヤスリで仕上げ。
   コレを2枚やります。
 
組み合わせ  仮組み構造でこんな感じ。
 えーと、差込型の分解ギミックかね。
 一旦はそうなるかな。
 
 
 
 
 4.接合部分加工〜2 2009年6月25日
 
仕様変更  えーとね・・
 何。
 始解斬月とか干将莫耶とか完成させてたらー
 だから何。
 放置してた こっちの方に依頼きちゃった。
 キャパ無いから依頼は受けないんじゃ無かったの?
 インスピレーション元からなんで。
   それに、「天鎖斬月 ver2.4 改」の人なんで、
   取引には不安無いしー。
   依頼受けることにしちゃった。
 良いのかなぁ・・・
 たまには依頼人有りをやらないと
   色々錆びつくからねぇ。
基本は一緒  対話(メールで)したところ
   納期が7月中旬、追加で始解斬月。 っていうことなんで
   とりあえず大剣から。
 モンコレの方で予定入ってるけど大丈夫か?
 まぁ・・たぶん。
   んでもって、仕様変更のために刀身作りなおしです。
 
 干将莫耶からのフィードバックを受けて
   切っ先とかには強度が欲しくなる仕様だったんで
   木材を硬質ウレタンでサンドイッチするオーソドックス仕様で。
   このタイプを勝手に「インナーフレーム法」と呼ぼう。
 他にも呼び方があるってことね。
接着中  今のところ
   干将みたいに硬い軸有り仕様を「内骨格法」
   莫耶みたいに外側に硬い材質を使ったのを「外骨格法」
   複合を「内外骨格法」
   内張りして外形全体を硬い材質で囲むのを
   「インナーフレーム法」
   とでもしようかね。勝手に。
 しかも仮称だし。
 
 メールでの仕様対話と見積もりは続いてましたが
   前倒しで作業続けます。
   外形切り出し→接着 ですね。
 
 
 
 
 5.刀身表面処理〜1 2009年6月28日
 
粗削り  見積書発行。
   了解もらえましたので、引き続き作業をば。
 
 接着剤乾いたら大雑把な形出し。
   まずはカッター一本で。
   基準点を書き込んで、そこを残しながら削っていきます。
 
中削り  んでもってヤスリで中削り。
   ウレタン削るのに紙ヤスリは消耗が激しいので
   最近は、もっぱら金属ヤスリですな。
 順調?
 んー ちと遅れ気味。
   このあと、表面にモデリングペースト塗りたくって
   凹みとか削りすぎたところを埋め。
   2日ほど乾かしてから仕上げ削り→塩ビシート貼りで。
 
 
 
 6.刀身表面処理〜2 2009年7月1日
 
ぺーすと乾いた  モデリングペースト厚塗りしたんで
   完全乾燥まで置きました。
   毛羽立って見えますが、そのまんま固まってますヨ。
 
仕上げ削り  塩ビシート貼れるようにガシガシザリザリ。
 粉 出るねぇ。
 出るね。 多少水研ぎできるけど
   目詰まりが酷くなるんで程ほどに。
まだ荒いけど  この位まで仕上げ研ぎ。
   まだ多少凸凹ありますが、
   ここから更にモデリングペーストで微修正します。
   今回は刀身に柄を入れるタイプにしましたが・・・
 接合部分薄すぎね?
 薄くなっちゃったね。
   塩ビシート巻き込んで補強はするけど、
   総厚がもっと薄かった前モデルは
   どうするつもりだったんだろ? 教えて過去の私(笑)
 
 
 
 7.柄加工〜1 2009年7月9日
 
積層クラッド材?  モンコレで神戸行ったり、出張だったりで
   家に居る時間自体2日しか無かったわけですが
   ホントならこの時間を使って塗装の乾燥を
   する予定だった訳でー・・・
 えーと・・だいぶ遅れてるってことで。
 う゛っ
   し、しかたが無いんやぁ。
 
 気を取り直して柄の作成です。
   鍔みたいな部分、えーと西洋剣が基本みたいなんで
   ガード(鍔)とポメル(柄頭)が有るので そちらを作成。
 
穴あけ加工  オーブン樹脂粘土かパテで盛り上げようかとも思ったけど
   加熱はできないし、パテも結構な量になりそうだったんで
   積層ウレタンで概形作って、パテ修正しようかと。
がーど  ちょっと丸みがある形状に。
   内側に隙間がありますが、後でパテ修正します。
   表面にモデリングペーストで処理しますので
   今はまだ外して加工っと。
ぽめる  こっちはなだらかに。
   半リング状の部品が付きますので、そこをどうしようか。
   ガードもポメルも、形状は柄に嵌め込んで
   全体を見ながら微調整。
 
 
 
 8.柄加工〜2 2009年7月13日
 
調整  ガードの位置を合わせながら形状調整。
   この時すでに柄には塩ビシート貼ってます。
   ポメルも同じように調整中。
 
立体裁断がむずい  形が決まったら、いつもの如く
   モデリングペーストベタ塗り→研磨で表面処理。
   更に修正して柄に接着。
   乾いたら塩ビシート貼っておきます。
 継ぎ目が目立つね。
 今回は放置。 若干見難くはするけど
   全部処理してたら納期間に合わないし
   完全予算オーバー。
ハリボテっぽい  ポメルは最終的にこんな形状に。
   段付き部分は円盤に切ったウレタン。
   半リングはプラチェーンのぶった切り。
   で、全体に塩ビシート短冊貼り。
 ハリボテっぽい出来だね。
 こんな形状は、流石に木工旋盤欲しいよねぇ。
刀身も塩ビしーと  並行して刀身にも塩ビ。
   今回は原画イメージで行くんで、塗装せずに白のままで。
 
 
 
 9.全体調整〜そして鞘? 2009年7月18日
 
白無垢  全体合わせて微調整。
   今回はこれで柄に塗装して終わり。
   ・・・だったんだけど、中間確認の報告で
   ちびっと、余計に書いてしまった。
 あ、これも悪い癖。
 全体合わせて微調整。
   という訳で、鞘じゃないけど、鞘に見える
   刀身カバーを追加仕様で。
 なんだそのヤヤコシイのは。
 
かっちりさせたい  鞘じゃないけど鞘に見える刀身カバー
   正式名称「鞘っぽいモノ」ってことで。
 正式名称に意味が・・
 まぁ、良いジャン。
   えーと、本体はコーヨーソフトボードで
   (旧ライオンボードのこと)作ることにしましたが
   どうもふにゃふにゃしてしまうので
   木材でフレーム入れることにしましたよ。
   刀身切り抜いたものの再利用で、ぴったり。
いれこ  刀身に合わせて、大きさと角度を。
   調整調整。
うわ、赤ダヨ  順次塗装していきます。
   2色ね。
 
 
 
 10.全体図〜完成 2009年7月20日
 
全体図  モンコレの大会に出そびれたんで
   若干塗料が生渇きだったけど撮影会。
 配色上、おもちゃっぽく見えるね。
 まぁ、その辺は仕様ってことで。
 
分解状態  パーツ数3。
   今回、柄は刀身に挿し込むタイプ。始解斬月もそうか。
 ほとんど最小単位かね。
立ててみた  今回は、この方向でのポージングが想定されたので
   両方とも切っ先の強度を上げてます。
   腕の重さをかけない限り、自重ではつぶれません。
納めてみた  全部あわせると こんな感じ。
   塗装は2色+クリアートップコートね。
   本体 全長130cm 重量 520g
   鞘っぽいモノ 750cm 重量 210g
   大きさは1/2程度なのに、始解斬月と同程度の重さ。
 
 
 
 11.決算&反省 2009年8月5日
 
使用中1  使ってるところ。
   強度は大丈夫そうね。
 
   分解機構は、ほとんど印籠継ぎみたいなもん。
   簡単に嵌め外しできるのは良かったようです。
使用中2  抜刀できるんだ。知らなかった(笑)
   大きさは、若干大きかったかな?
   あと10cm刀身短くしても良かったやも。
 
 発送は分解状態で、120cmサイズゆうパック。 単価は・・・まぁ送料込み1万円以下ということで。
   といっても、いつもの使用画像割引で、送料無料としましたが。
 
   今回は塗装代が高くついてます。 ちょっと試験的なものを使いましたんで。
   それ以外の材料費は、目新しいものは無いですが。
 
 
 
 んで、今回のの決算。
 
 いつも通り、左は原材料(原単価)。 右は今回使用分価格。 1円端数切り上げ。
 
 原材料原単価 分割分単価分割量   使用箇所
 ファルカタ集積材  910×150×6mm300円 300円1枚 刀身・鞘
 ウッドラックパネル  910×910×10mm1000円 500円1/2枚 刀身・柄
 ヒバ集積丸棒  910×φ24mm300円 300円1本 柄
 塩ビシート・白  2000×450mm800円 800円1枚 刀身・柄
 コーヨーソフトボード・白  920×920×5mm3200円 1600円1/2枚 鞘
 スプレー塗料 グロス/ブライト・イエロー 300mL700円 350円1/2本 柄・鞘
 スプレー塗料 グロス/ファイン・レッド 300mL700円 700円1本 鞘
 スプレー塗料 マット/クリアー(ウレタンニス) 420mL1530円 310円1/5本 柄・鞘
 ダンボール箱(特殊形状改造)250円 250円1枚 梱包/移動用
 以下計上外
 ジェルメディウム(補修)  接着剤  メディングテープ  マスキングテープ
  
 合計8780円 5110円  
 
 
  今回、鞘っぽいモノは材料費のみって感じでもらいましたんで、採算は度外視です。 主にソフトボードを。
 同様のものを作りたいときは、表面処理要検討。 あと刀身の積層は深く考えないのが良いみたい。
 板材からの削りだしが一番良いのかな?
  切っ先の強度を確かめられたのは良かった。 始解斬月に生かすためにはどうすれば良いか、ぐるぐると検討中。
 ウレタンと木材 または ウレタンと塩ビシートの接着強度を確保できれば一番良いのだが
 Gボンドはダメ、非溶剤系もダメ、となると ちと難しい。
 この辺りは実験か実践あるのみなのかなぁ。 西洋剣作るためのノウハウにはなったので、良しとしよう。
  
  ちなみに、今回は画像倉庫は作りません。 mixiの方だけね。
  
  
  
  んで、要望が有ったんで、廉価版構想をちょこっと。
  
  板材は、100均でも売ってますが、サイズに自由度が無いのでホームセンターで購入したほうが良いでしょう。
 さほど高いものを選ばなければウッドラックパネルも使わなくて良いので、1000円はかからないかと。
 塩ビシートは、塗装の乗りと表面の均一さを出すために貼ってあるので、無ければそれでも良いはず。
 そうなると、塗装をどうしようかという話になるので(木材に塗料が染み込む)、実は木工用のニスを下地にしても良いかも。
 その上に塗装ね。
  鞘の形状は、難しいかもしれないけど、フレームさえ作れれば厚紙(ボール紙とか)でもできます。
 柄の凹凸意匠は発泡スチロールでも軽量粘土でも行けますので、これらから考えるに・・・
  
  木材+塗料2色で2,000円、木工用ニス、軽量粘土、厚紙、スチロールで500〜1500円
 トーータル3000円でも似たような物は作れるわけですね。 ただし、そうやって出来上がったものは強度とかに 難有りなんで
 一回しか使わないとかなら そちらの方が良いかも。
  
 
 




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