コスプレ用 天鎖斬月(ver2.0)作成レポート

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 1.ver.1.0仕様確認 2007年3月18日
 
 
  土日に雪が降ると、ろくに買出しにも行けませぬ。 うぅぅ・・・
 
  それはさておき、天鎖斬月 ver1.0。 その仕様を見直して優位点と欠点を洗い直してみよう。
 
  ○ サイズ:1m範囲内というのは続けて守りたいリミット。 オーバーサイズは量産できてからにしたい。
  ○ 形状:外観はこのままで良いと思う。 シルエットを崩さずに、内部だけ変える方向で・・
  ○ 重さ:155g・・・ここまで軽くなくても良いかも。重くして良いなら材質も選べるはず。・・・はずだよなぁ。
  ○ 材質:非金属、金属不使用というのは、差別化をはかる点として良いのだが、 ある種理想とも言えるFRP加工などは
        現段階ではちょっと無謀。
        地肌としてのフォーレックスは気に入っている。塗装も乗りやすいしね。
        木材は加工しやすいが、木目や木の質感は出したくない。芯材に使う方向か。
  ○ 塗装:ほぼベタ塗りなんでスプレー缶で大丈夫だが、試すとラッカー系はムラが出やすいように感じる。
        フォーレックス−ラッカーの相性なのかどうかは今後要検証。
        このままアサヒペイントのアクリル系で良いが、乾燥中と後の注意怠らず。
  ○ 強度:ぜんぜん足りない。 せめて持ち歩くぐらい動かしても心配無いくらいにしなくては。
        結局、中空のパイプ構造は「その構造にしては」強度があるだけで、所詮相対値。 絶対値ではない。
        むしろ、バルサを細身の芯材に使った時点で失敗かも。 かといってプラスチックのような「強度に方向性」の無いものは
        応力集中の起こる形状には不向き。 さてどうすんべ。
  ○ テクスチャー:貼り付けるものとして凹凸のあるものは、革か壁紙か。 いずれにせよ柄下地は思いつかん。
 
 ・・・いろいろ売り場を歩いてみるか。(なにか閃くかも)
 
 
  それと、こういうレポートは仮想対話形式の方がやりやすいかも、ってことで試験的にやってみる。
 次項からね。
 
 
 
 
 2.設計変更 2007年3月24日
 
 登場キャラ紹介
     とりあえず、ここでの製作者BFN。 黒猫。 気が多いため色んなことに手を出す傾向がある。要するに気分屋。
     えー、謎の一ノ関リザーバーことMYSTAR-F(笑)。 三毛猫。 モンコレやってる人でないとわかりにくい。
 
 
 えー、まずはver2.0ってことですが、基本仕様は大きく変わりません。 以上。
  いきなり はしょるな!
 え〜、だってver1.0で結構詳しく紹介したじゃん。
 変わったところが無きゃver2.0にならないでしょーが!
 んー、じゃver1.0のレポ読んでることが前提ってことで。
 まったくもー。
 
ver2.0設計  
 まずは設計。
   シルエットは変わってませんが、刀身(トウシン)の
   棟区(ムネマチ)(*1)がストレートになってます。
   刃区(ハマチ)(*1)は、そのまま切り欠きになってますね。
 なんで?
 中段に構えたときに、実物同様に棟区が
   切り欠きになってると、そこに応力集中が発生して
   折れやすくなるから。
 ふーん? よく折れやすいのがわかったねぇ。
 ver1.0をちょっと振り下ろしたら、ちょうど棟区から折れた。
 折ったんかい!
   あれほど他人には「振るな」って言っといてー・・・
 やっぱ、想定される使用環境は試してみなきゃね。
 物は言い様だなぁ・・
 
材質変更  
 芯材は今回も木材ですが、バルサじゃなくて
   朴(ホウ)材です。 クラフト材コーナーで売ってます。
 結構硬いやつだよね。加工大丈夫?
 さすがにバルサとは比べ物にならないくらい
   難しいっすね。 でも使う道具は同じですけど。
 カッター+サンダー? よくやるねぇ。
 まぁ、さすがに時間はかかるね。
 
 
 (*1)刀身を 柄(ツカ)に納まる茎(ナカゴ)部分と、刃の有る上身(カミ)部分と、に二分したときの境目を区(マチ)という。
   区(マチ)の内、棟(ムネ)側を棟区(ムネマチ)、刃側を刃区(ハマチ)という。 (棟(ムネ)=峰(ミネ)とも言う)
 
 
 
 
 3.刀身加工 2007年4月1日
 
切り出し  
 材料の切り出しは、
   あまり代わり映え無いっす。
 中板の形状 違うくない? 試製小太刀っぽい。
 棟区(ムネマチ)の形状だけじゃなく
   結局、身幅と強度は比例して、重量と強度は
   反比例するからねぇ。
   ちなみに、朴(ホウ)材はバルサ材みたいに
   種類が無いので厚さは5mmです。トータル7mmになりま。
 
 接着も ほぼ一緒ですね。
   気温が低くて時間がかかる・・・。
 この季節はしょうがないね。
 
 
 
 
 4.柄加工開始 2007年4月7日
 
柄材切り出し  
 今回も柄(ツカ)はバルサ材です。
   今回重(カサネ)は7mmなんで、
   1mmスペーサーをかませてます。
 バルサ材の加工性を取ったのね。
 
合わせ1  
 合わせてみたら、結局 茎(ナカゴ)が
   入らなかったので、スペーサー1枚追加で、
   全部で20mm厚の柄に。
 朴材の厚さのバラツキがあったんだね。
 木工用ボンドが自然乾燥するまで
   しばし 待ちですな。
 
 
 
 
 5.柄加工続き 2007年4月14日
 
柄の概形  
 今回は柄下地(ツカシタジ)をちゃんと全周巻いてます。
   あいかわらず壁紙ですが。
   柄頭(ツカガシラ)には上下がわかるような形状を設けてます。
 ver1.0は上下逆でも鎖の取り付けができたからね。
 
柄巻き  
 柄巻きも特に変わらないっす。平紐も前回の余剰分だし。
 やってる間に刀身の塗装済ませちゃえば?
 残念ながら、ハバキと鍔(ツバ)との合わせがまだなんで、
   やるわけにはいかんのよ。 結構地肌にこすれる作業なんで
 それは残念。効率化もままならないねぇ。
 
 
 
 
 6.全体合わせ・調整 2007年5月7日
 
柄装具  
 間が空きました。 狛村パーツにかかりきりだったのが、
   材料入手の関係で停滞中ですので、こちら再始動。
   鍔(ツバ)の合わせまでやっちゃいました。
 この辺も大きく変わってないね。
 
鍔  
 鍔は若干仕様変更してます。
   前回2mm板×2枚メイン+2mm板でモールド=総厚8mmで
   作りましたが、
   今回3mm板メインに1mm板でモールド=総厚5mmに
   なってます。
 ここでも加工性重視でいってるんだね。
 
 
 
 
 7.全体合わせ・調整 2007年5月12日
 
各部研磨  
 鍔(ツバ)、ハバキ、柄頭(ツカガシラ)の研磨修正、
   茎(ナカゴ)への目釘穴あけ等など。全体を微調整してます。
   樹脂粘土部品にも追加修正入れてます。
 この辺も大きく変わってないね。
 仕様は大きく変わってませんが、状況が大きく変わりました。
   なんとHPを見ていただいたTさん(仮称)から
   「天鎖斬月」を作成orお譲りいただけないか?との
   問い合わせがっ!
 おおっ!想定外! もともとver2.0はヤフオクに出すつもり
   だったんだから、問題無いっしょ?
 目論見は ヤフオク出品→落札→参考価格→量産価格
   という流れで、量産価格の決定にこぎつけるはずだったんだけど
   まぁ、前倒し暫定価格ってことで。
   現在鋭意交渉中です。
 
 
 
 
 8.完成 2007年5月24日
 
柄頭  
 今回、柄頭のプラチェーンにも一仕事入ってます。
   前回、切り開いた部分と先端の切欠きパーツは
   接着のみだったんだけど 今回は軸打ちをしてます。
   これにより、強度が約3倍(当社比)にっ!(笑)
 いろいろ細かいところが改良されてるんだね。
 前回の課題を全てクリアしてはじめて改良と言うのだよ。
 どこぞの妖魔司教かよ。
 
パーツ  
 塗装も済んで、ひとまず全パーツ揃いです。
   納品状態は全パーツ接着希望ですので、ここからくっつけます。
   柄の左上にある1部品は、目釘抜きです。
   余った箸と樹脂粘土で軽く作ったものですが
   意外に重宝します。
   分解仕様で注文されたときはオマケとして付属します。
 
恒例重量測定  
 重量185g。 バルサ材→朴(ホウ)材の影響が少なく済んで
   良かったです。
    相変わらず刀身の刃に「縒れ(ヨレ)」が出ているので
   次は直してみたいね。
    一枚材料使用の現段階では刀身が90cmまでのものしか
   作れないので、材料の継ぎ足し技術を検討してみたいところ。
    完成画像の大半はアーカイブの方にアップしてみます。
 
 
 
 
 9.考察 2007年6月12日
 
発送  
 えー、結局振り込みとか出張とか、お互いの都合があって
   発送6月9日(土)→着6月10日(日)ってことに。
   長モノってこともあって送料1520円ですよ(高っ!)
 何この納品書封筒?
 えー「げんれい工房」さんの納品書封筒を見て
   作ってみたくなりました。
   なんのことか知りたい人は適当にググってみてくれ。
 この贋作属性持ちが・・・
 見積書、請求書、納品書の3点をまともに作ったのは
   今回初ですね。 良い勉強になりました。
 
量産型?  
 ところで、今回「量産型」と銘打ってたけど
   作り方も構造もver1.0とあんまり変わらないよね。
   どのあたりが「量産型」なの?
 まぁ、「量産型」というより量産用「型」の意味合いが
   強いですかね。 ←こんな感じで、フォーレックス板で
   「型」起こししてます。
    これまでの型紙では歪みとか耐久性が皆無なんで、
   こういう硬いもので取っておくと便利という。
 よくわかんないメリットだねぇ。
 わかんない人はそれで良いの。
 
 
 今回の材料費はver1.0とほとんど変わらないので載せません。 バルサ材→朴材で若干変化とかその程度です。
   お値段は工数があまり反映されてませんが、手間を考えるともうちょっともらっても良かったかもしれません。ってくらいです。
   今度作るときはもうちょっと考えます。
 いや、最初からちゃんと考えよーよ。
 今回の反省点は塗装ですね。厚塗りにしたんですが、正直塗りすぎた感が。2回塗り程度で納めれればベストなんだろうけど。
   課題としては、刃の部分の平面出しと、鍔なんかの積層部品の断面処理かな?
 課題は尽きないよねー。
 ま、使用中の画像が手に入ったらまた後ほど。 今回はこの辺で。
 
 
 
 
 10.使用画像 2007年6月25日
 
使用中1  
 今回の(途中)依頼者=購入者さんから
   イベントでの使用中画像いただきましたので追加掲載。
 おおぅ 結構似合ってる。
 まぁ、このページではコスプレ自体よりも
   小道具の使用感優先ということで、こういう画像で。
   きれいに撮れてますね。
 
使用中2  
 こういう画像いただけるのはありがたいですね。
 思わず値引き価格設定しちゃうほどに。
 何をボソッと言っとるか。
 とりあえず、風邪ひいてダウンしてる間に
   「仮面」の方の図面も描いちゃったので、
   機会があったらそっちも作っちゃおうかね。
 
 
 




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